近年、企業の持続的成長に欠かせない要素として「健康経営」が注目されています。
従業員の健康を守ることは、単なる福利厚生ではなく、生産性向上や企業価値の向上に直結する重要な経営戦略です。
デスクワークが中心の職場では、長時間同じ姿勢で働くことによる身体的な負担が課題となっているケースも多く、「働く環境の質」を改善することが健康経営を推進するうえでも重要なテーマのひとつとなっています。
この記事では、働く環境の質を向上させるための切り口の一つとして、
「座りっぱなしを減らし、体を動かす環境づくり」についてご紹介します。
- 健康経営に取り組みたいが、何から始めるべきかお悩みの方
- デスクワークが中心で社員の不調が増えている企業様
- 大がかりなレイアウト変更はせずに、働く環境の質を向上させたい方
にとってのヒントになれば幸いです。

健康経営において「座りすぎ」が問題視される理由
座位時間の長さ(座りっぱなし)は、疲労や肩こり、腰痛といった自覚的な不調を感じさせるだけではなく、働く人の健康に悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されています。
「WELL認証(WELL Building Standard)」という国際的な評価基準をご存じでしょうか?
WELL認証とは、建物内で過ごす人の身体的・精神的な健康の観点から、ビルやオフィスなどを評価する認証制度です。
評価は「空気」「水」「温熱快適性」「音」「コミュニティー」「運動」など複数の多角的なコンセプトに基づいて行われており、その中には「座位・立位の両方に調整可能なワークステーションの確保」に関する評価項目も設けられています。
具体的には、全ワークステーションのうち、25%以上について、
- 手動または自動での昇降機能を備えたデスク
- または、補助ソリューション(ディスプレイアームなど)により、作業面・モニター・入力デバイスの高さ調整が可能
のいずれかであることがWELL認証の評価項目の一つとなっています。
このように、国際的な評価基準においても、座りっぱなしを減らし、姿勢を柔軟に切り替えられる環境づくりが求められています。
長時間座位がもたらす健康リスク
2020年、WHO(世界保健機関)の「身体活動および座位行動に関するガイドライン」によると、座位のまま過ごす時間を減らすことが推奨されており、長時間座り続けることによる、総死亡率、心血管疾患死亡率、がん死亡率、心血管疾患、がん、および 2型糖尿病の発生などとの関連が示唆されています。
具体的には、1日に8時間以上着座している人は、4時間未満の人に比べて、心血管疾患による死亡リスクが32%高かったとする研究報告が示されています。
また、客観的に測定した座位行動と死亡リスクの関連を評価する2022年発表のシステマティックレビューでも、座位時間の最も長い人は、最も短い人と比べて全死亡リスクが約58%高く、心血管疾患による死亡リスクが、約89%高いとの結果が示されています。
一方で、別の研究では、1日当たりの身体活動時間が60~75分の、身体活動水準がきわめて高いグループにおいては、長時間の座りすぎが健康に及ぼす影響が相殺される可能性が示されていますが、他のグループではリスクが相殺できないことも示されています。

これらのことから、健康経営の観点からもまずは、「座りっぱなしを減らす」環境づくりに取り組むことが重要であると考えられます。
参考資料 身体活動および座位行動に関するガイドライン(WHO,2020) https://iris.who.int/server/api/core/bitstreams/faa83413-d89e-4be9-bb01-b24671aef7ca/content (日本語訳:https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/pdf/WHO_undo_guideline2020.pdf)
オフィス環境改善で実践できる3つの対策
現代病とも言える「座りすぎ」。
健康への影響や不調の原因となっていることを理解していても、デスクワークが中心のオフィスワーカーにとっては、完全に対策するのが難しいと感じられるのではないでしょうか。
余暇時間になるべく運動するように心がけていても、勤務時間の多くを座って過ごしていれば、それだけで1日の座位時間は8時間を超えてしまいます。
だからこそ、「立っても座っても作業ができる環境」を整えることは、オフィス環境の改善として、心身の健康に大きな影響を与える大切なポイントとなります。
今回は、働く環境の質を高めるという観点から、健康経営に取り組むための手段の一つとして、環境整備を手助けするオーロラ製品を紹介します。
猫背や首・肩のこりの予防にディスプレイアーム(SAD-2)
環境改善の第一段階として取り組みやすいのが、ディスプレイ環境の改善です。
画面の位置を調整することで、前かがみや首を前に突き出すといった、猫背の原因となる姿勢を防ぐことができ、首・肩のこりの予防や負担軽減に効果的です。

また、姿勢が整うことで集中力を保ちやすくなり、作業効率の向上につながります。
既存デスク環境を活かしてスタンディングワーク(NWS-1)
座りっぱなしを防ぐためには、日常業務の中で「立つ」という選択を取り入れられる環境づくりが重要です。
既存のデスク環境を活かしながら導入できるため、大がかりなレイアウト変更や什器の入れ替えを行わずに、立ち作業を選択できる環境を整えることが可能です。

日常業務の中で自然に立ち姿勢を取り入れることで、長時間の座りっぱなしを防止することができます。
立ち会議を可能にする電動昇降テーブル(WMT‑1800E)
個人の作業環境だけではなく、会議のあり方を見直すことも、座りすぎ対策として有効です。
長時間座りっぱなしになりがちな会議に立ち姿勢を取り入れることで、身体の負担や健康リスクの低減につなげることが可能です。
また、立って会議を行うことで、眠くなりにくくなることや、アイデアや意見が活発に出やすくなるといったメリットがあるともいわれています。

さらに、WMT-1800Eは高さ学習機能を備えているため、使用者や使用目的に合わせてお好みの高さをスムーズに再現することができ、日常的にも運用しやすくなっています。
まとめ
オーロラ製品はディスプレイスタンドやラックだけでなく、オフィス環境の質を向上させるためのアイテムも幅広く取り扱っております。
健康経営のためのオフィス環境改善として、まずは「座りっぱなしを減らす」環境づくりから、小さく始めることも可能です。
オーロラ製品と健康経営。一見異色の組み合わせにも見えますが、この記事がオフィス環境の見直しや機器選定の際の一助となれば幸いです。
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